成功した事例より失敗した事例から学ぶものの方が多いものです
このコーナーではそれぞれの事例の問題点をピックアップして解説します。
問題点:この浴槽の深さは55cmです。従って洗い場と浴槽底との段差は35cm
     位になりました。しかも、浴槽縁にタイルを廻したことで跨ぎ巾も広くなって
     しまいました。

ポイント:浴槽底と洗い場の段差は少ないほど安全です。また、浴槽の巾も薄いほど
      入槽動作は容易になります。

     

失敗敗事例から学ぶもの

(浴室編)

改造動機:浴槽を跨ぎやすいように、洗い場と浴槽縁の差を20cm位にした。

改造動機:跨ぎやすく又、座っても入槽出来るように考えて約30cmの高さに浴槽を
       設置した。

問題点:跨ぎはともかく、30cmの高さでは浴槽の縁に座って立ち上がるのは容易では
      ありません。

ポイント:浴槽縁の高さを洗い場から40cm以上にしておくと、健常なときは跨ぎ越しとし
      跨ぎが不安になったら縁に座っての入浴動作が行えます。

      

改造動機:洋式の浴槽で長々ユッタリと入浴したい。

問題点:高齢になったとき、最も危険な浴槽です。
      元気なときでも、よほど長身の方でなければ不安定な入浴となります。
      この浴槽の場合、比較的早い時期に入浴が困難になります。

ポイント:浴槽の選択に当たっては、背中・臀部・足裏が無理なく浴槽内に接する物を
      選びます。

改造動機:カビも出にくく、掃除の手間が省けそうなのでユニットバスに改造した。

問題点:既存の浴室を解体して組み込んだため、前より狭くなった。
      浴槽が前より大きいのでその分、洗い場が狭くなり、改造前に行っていた
      介助入浴が出来なくなった。

ポイント:新築時に計画的に導入する場合はともかく、既存の浴室を解体して導入
      する場合は、完成後の広さ等を事前に十分検討する事が必要です。

ユニットバスの設置

洋式浴槽

浴槽の設置高さ

浴槽の設置高さ

改造動機:浴室が狭かったので、拡幅対応のユニットバスを導入した。

問題点:妻が車椅子移動となったが、ドアが内開きであるため浴用車椅子で入ると
      ドアが閉められない。また、入口に段差が残ったため昇降が困難である。

ポイント:浴室ドアは引き戸が最も有効であり、次いで折戸、外開きドアをお奨めします。
      洗体時の跳ね水は段差による水返しでなく、グレーティング(排水BOX)を
      設置することで入口段差を無くすことが出来ます。

工法のミス

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